一つとせ  人に知られし六中の
       なれし学び舎あとにして

  二つとせ  故郷遠くはなれきて
         塩見が浜の仮の宿

    三つとせ  右に見ゆるは沖の島
           前にそびゆる富士が峯

     四つとせ  よその見る目はよいけれど
           つらい思いのトラジオン


      五つとせ  いつも元気な先生も
             水にはいれば石地蔵

  六つとせ  昔ながらの海原で
         高飛びひら飛びすべり飛び

    七つとせ  なにか恐れん大波を
           健児の腕になにやある

      八つとせ  焼けつくような砂浜で
             バレ―ボ―ルの音高く


       九つとせ  心は広く海のごと
                腕はかたし鉄のごと

           十とせ   とうとう今年もお別れだ
               さらば なつかし鏡浦


             おわり   尾張名古屋は城でもつ
                天下の六中 俺でもつ





塩見数え歌