平成19年度朝陽同窓会総会・懇親会   写真集

                             森田亨(7回)

・平成19年5月26日(土)            

総 会:母校3階視聴覚室 1315

懇親会:新宿ライオン会館 15時半-17

出席者数:最高時目測で120人強

前日かなりの雨が降ったが、この日は一転して初夏の陽射しが強く、ラフな服装での出席者もかなり見受けられた。校舎の4丁目交差点に近い壁面に掲げられた懸垂幕の一つが新たに「必勝!戸山高校戦」となっており新鮮な印象。

玄関ホール裏のバラ花壇は早くもやや盛りを過ぎた風情で、バラ会のPTA会員が盛んに花をつんでいる。今日のPTA総会の壇上に飾るためという。記者が目当ての「朝陽」「聖火」も首なし状態で、残念と声をあげると、「同窓会のお部屋にもどうぞ」と早速ひと籠届けて下さった。

80周年」を謳った会場には例年を遥かに凌ぐ好調な出足で出席者が詰め掛け、定刻になっても場内のざわめきが収まらない。例年総会日を同期会の日としている5回生と今年卒業50周年の9回生が特に多い。

入場の列が続く中開会が宣せられ、会長と新校長の挨拶から始まる。

山之内秀一郎会長挨拶:20分強)

この1年も世の中では教育論議は盛んだった。安倍新政権の教育最重視姿勢を歓迎し、期待を込めてその展開方向を注視したい。日本は質の高い国民のレベルだけが資源であり、国際比較上近年急低下しつつある学力水準の回復と意欲喚起が急務だ、と危機感を強調。母校に関しては今年の急速な進学実績改善にもかかわらず進学指導重点校指定解除も危惧される中で、篠田新校長の指導手腕を期待する、とした。さらに、悲観論ばかりではないと、海外からの日本カルチャーの高い評価と、現場の教育関係者から若い世代にも意慾向上の動向がうかがわれるとの報道を紹介して結んだ。

篠田直樹新校長挨拶:(5分強)

伊豆大島の大島海洋高校校長から当校に転任して、最初の行事・運動会が「第83回」とあり伝統の重みを実感した、との前置きに始まり、今年の進学成績が前年比大幅向上(都立高校中トップ)を見るなど伝統回復への「橋頭堡は築かれた」との表現で今後の注力を誓う。若々しい風貌と張りのある声が力強さを印象付け「遠慮せずにプレッシャーをかけて下さい。それを力にして頑張りたい」と簡潔かつ力強い言葉で結ばれた。

 

議事(18年度活動報告・決算、役員改選、19年度活動計画・予算):

山之内会長の議事采配の下、昨年からのパソコンによる議案映写と「朝陽」56号所載の資料により、吉村事務局長が説明、整然と審議承認して終了した。なお、議長から、今回幹事長を勇退される松本雄吉氏への、「母校ならびに同窓会の激動期に尽力された功績に」深甚の謝意を表したいと会場に呼びかけに満場拍手を持って賛同した。後任の幹事長には従来として松本幹事長を支えてきた吉村悟事務局長の昇格が、事務局長としての貢献を多としつつ、承認された。後任の事務局長には秋山小南氏が就任した。

なお、同窓会費納入状況の若干の好転は喜ばしいが会員総数に対する納入者比率は依然余りにも低水準で問題だと、各期幹事による納入促進の呼びかけを求めたことは昨年と同様である。

記念講演(9回・秋岡伸彦氏):

講師は読売新聞社会部記者を長年務めた後、論説委員として名物コラム「編集手帳」を13年間担当、約4000回書き続けた人である。「格調は余り高くないお話を」とあえて断り、朝日・毎日・読売3誌の社論・社風の比較を、互いに暗黙認め合った毒舌によって紹介(後刻会場から「滅多に聞けない話を聞いた」と満足の声あり)。驚くのは同氏のころの3大新聞の同じ畑に新宿の先輩後輩が割拠していたという(朝日・8花房、毎日10or11?黒岩)。秋岡入社のころの読売は朝・毎に一呼吸遅れをとったレベルであることが記者クラブの差し入れ弁当にも現れていたと笑わせ、その後の3紙の消長への自信を伺わせた。強靭な「55年体制」の間は安心して保守政権を批判攻撃していた新聞がモスクワ五輪ボイコットあたりを契機に攻撃一本やりへの自戒をせざるを得なくなり、各紙は個性を現しつつ今現在も脱皮中であるという話も納得させられる。新聞も「責任ある自由」の時代だというのだ。いまからが新聞が面白い時代になるのだが、いまの学生は殆ど新聞を読まない。TV・パソコンネット・ケータイにカネと時間をとられ新聞離れしている現状は、ジャーナリズムの衰退を来たし、民主主義の危機を招く、と漫談調も最後は顔が引きつるような深刻な結びに至った。

なお、秋岡講師には「読売コラムニストの13年」という「編集手帳」抜粋集ほかの著書がある。

懇親会(ライオン会館にて):

昨年の盛況に鑑み、事務局は今回会場を広めに設営したが、出席者数の増はそれを上回り、場内は飲み物を配る店員の移動もままならない。乾杯は半数以上が空のコップや素手をあげて応ずる始末。バイキング式の料理の売れ行きも昨年以上。一旦始まったそこここの会話の渦は途切れることなく、一切の趣向を要さずに定刻の流れ解散まで続いた。