朝陽奨学金

種類 学年奨学金 就学奨学金 あい奨学金 合計
(人)
支給金額
3年 2年 1年 学年特定せず 新卒業生
2024年度
(予算)
15
2023年度
(実績)
16 160万円
経緯

 2014年までは朝陽同総会が給付する奨学金は存在せず、「あい奨学金」があるだけでした。これは品行方正・学業優秀な3年生に卒業時に進学祝い金として2名に計20万円を支給するものでした。従って経済的環境に恵まれていない在校生への奨学金は当時存在しませんでした。

 一方、他の都立高校を見渡すと、ほとんどの同窓会が何らかの奨学金制度を確立しており、その目的は経済的支援を行うものでした。また、その平均値は約300万円/年で、最高額は600万円/年というところもありました。朝陽同窓会が100周年記念事業を開始するにあたり、経済的支援を目的とした朝陽奨学金制度を創立したいと考えたのも当然のことと言えます。

目的

- 朝陽奨学金支給の目的は、向上心があり将来有為の人材となる素質を有するに も拘わらず、経済的環境に恵まれない東京都立新宿高等学校の生徒に対する学資の援助である。


制度の概要

朝陽奨学金の種類は下記のとおりです。

- 学年奨学金
 + 経済的に恵まれない生徒への給付を目的
 + 各学年3名とし、1人あたりの給付金額は10万円
 + 給付の時期は毎年6月

- 就学援助金
 + 災害など緊急事態が生じ、経済的に通学困難な状態になった生徒 への給付
 + 給付金額はケースに応じて対応

- あい奨学金
 + 学業優秀・品行方正な新卒業生3名に各10万円を給付。
 + 給付の時期は毎年3月
 + あい基金の名前の由来など、詳細についてはこちらをクリックしてご参照 ください。



朝陽奨学金の給付規定については学校と話し合いを行い、2016年12月20日に初版の規定を作成し今日まで部分的に改訂して維持しております。

朝陽奨学金は貸与ではなく給付です。返済は要りません


奨学金受給者の選考は学校と朝陽同窓会で設置した選考委員会が行ないます。
- 新宿学校    校長、副校長、各学年主任
- 朝陽同窓会   幹事長、事務局長


奨学生の募集要領は下記の通りです。

- 学年奨学金 
 + 給付予定の2か月前に全保護者に対して募集する旨を通知する
 + 奨学金を必要とする生徒は「朝陽奨学金申込書」を添えて選考委 員会宛に提出

- 就学援助金
 + 災害など緊急事態が生じ、経済的に通学困な状態になった理由を 説明する資料を選考委員会宛に提出

- あい奨学金 
 + 新卒業生の各担任から推薦者名を選考委員会宛に提出  

奨学金受給者には朝陽同窓会への入会金の支払いを免除します。  

本人の同意を受け、給付を受けた生徒の感想文を「朝陽」などに掲載しています。 そのうちの一つを皆様のご参考に以下に掲載いたします。

 奨学金のお礼をしたくてメールをしています。 在学中は朝陽同窓会の皆さんのご厚意でたくさんの補助をいただくことができて大変助かりました。ありがとうございました。 おかげさまで高校生活を全力で楽しむことができました。部活動は充実したものとなり私の糧となっています。また予備校に行く上で皆さんの補助は大きな助けとなりました。 今年度は第一志望の大学合格を目指しもう一度挑戦します。来年良い報告ができるように頑張ります。
後輩達にもこのような奨学金をいただくことができる機会が増えればいいなと思います。また厚かましいお願いですが私のように浪人生として頑張る生徒にもそのチャンスがあってほしいなと思います。
お礼をするのが遅くなってしまいましたが、本当にありがとうございました。



現在までの給付実績

これまでの支給実績は以下の通りです。表中金額表示のないものは支給対象人数。

種類 学年奨学金 就学奨学金 あい奨学金 合計 累計支給金額
3年 2年 1年 学年特定せず 新卒業生
2022年度 710万円
2021年度 670万円
2020年度 12 600万円
2019年度 13 480万円
2018年度 10 350万円
2017年度 14 250万円
2016年度 11 110万円

これからの計画

 朝陽奨学金の給付はこれからも継続します。2024年度から新しい「あい基金」が誕生する予定で、その中に従来の朝陽奨学金給付制度も包含されます。そして、年間の給付レベルは150万円を今後とも堅持します。(2023年度から10年間毎年150万円給付を継続するために100周年募金から1500万円を積み立てました。)、

 これからは現在の10万円/人の給付額単価を引き上げることも検討しなければなりません。あるいは支給人数を増やすなど、在校生の経済環境に合わせて対応する必要があります。

 基金の募集も継続的に行うので、順調にゆけば朝陽奨学金の給付は絶えることはないでしょう。同窓生の方々の温かいご支援をこれからもお願い申し上げます。

これまでの経緯

◆ 2014年
● 事業の開始
 10月開催の第40回代表幹事会で、奨学金に関し以下の決議がなされました。
・募金事業の内、朝陽奨学金制度の創設を他の事業に先行して実現する
・そして預かっている「あい奨学金」330万円を基盤にして、さらに拡充を図る
・募金のために一般財団を新しく設立することを検討開始
・将来は公益財団化を模索
・2015年4月から100周年記念募金を開始し、新朝陽奨学金制度の開始に備える

◆ 2015年
● 奨学金制度検討委員会の設置
 11月に開催された第44回代表幹事会で、新奨学金制度を検討する委員として、秋山小南S15、太田正行S23、西尾信子S24が選出されました。なお事務局は吉村悟S07が担当しました。

● 制度の概要設計
 上記の委員はいずれも母校で教鞭をとった経験が有り、学校の環境にも精通していたので、学校側とも積極的に会合を繰り返し、以下にあるような奨学金制度を作り上げました。
新しい奨学金の種類
・学年奨学金 
-経済的に恵まれない生徒への給付を目的
-各学年3名とし、1人あたりの給付金額は年額10万円
-給付の時期は毎年6月
・就学援助金
-災害などの緊急事態で経済的に通学困難となった生徒への給付
-給付金額はケースに応じて対応

◆ 2016年
● 給付の開始
 6月に朝陽奨学金の給付が始まりました。給付を受けた人数は学年奨学金が9名、就学援助金が2名の合計11名です。

● 給付規定の設定
 朝陽奨学金の詳細な給付規定については更に学校と話し合いを行い、2016年12月に初版の規定を作成しました。多少改訂はしましたが、この規定は今日まで存続しております。
・朝陽奨学金は貸与ではなく、給付とする。従って返済は不要
・受給者の選考は学校と朝陽同窓会で設置した選考委員会が行なう
-新宿学校    校長、副校長、各学年主任
-朝陽同窓会   幹事長、事務局長
・学年奨学金の募集要領
-給付予定の2か月前に全保護者に対して募集する旨の手紙を送付
-奨学金を必要とする生徒は「朝陽奨学金申込書」を添え選考委員会宛に提出
-保護者の世帯の年収が300万円未満とする
・就学援助金の募集要項
-災害など緊急事態が生じ、経済的に通学困難な状態になった理由を説明する資料を選考委員会宛に提出
・朝陽同窓会への入会金の免除
-学年奨学金と就学援助金の受給者には朝陽同窓会への入会金の支払
いを免除
-在校中に同窓会へ入会を希望していない場合も受給対象にしていますが、極力入会をお願いする

◆ 2017年
● あい奨学金の朝陽奨学金制度への組み込み
 朝陽同窓会が新しく朝陽奨学金制度を設立したことに伴い、ご遺族の同意を得て2017年から「あい奨学金」を朝陽奨学金制度内にそう組み込み、給付金額も2名/20万円/年から3名/30万円に増額しました。

 統合時の「あい奨学金」の残高は300万円ほどでした。ご寄付された方の篤志を後世に伝えるため「あい奨学金」の名前はそのまま残し、用途も品行方正・学業優秀な3年生へ卒業時に支給することも変更しませんでした。
 これで朝陽奨学金制度は以下の3本立てとなります。

名称 対象人数 一人当たりの
単価 支給時期
学年奨学金 各学年3名 10万円 6月
就学援助金 全校で3名 状況に応じ変更 発生の都度
あい奨学金 3年生3名 10万円 3月の卒業時

● 今後の奨学金給付計画
 2017年4月の第50回代表幹事会で以下のような方針を決定しました。
・朝陽奨学金制度による給付を恒久的に継続
・最低年間150万円の給付を今後とも堅持
・100周年記念事業終了時に100周年記念募金の40%を朝陽奨学金の原資に確保し、新たに目的を奨学金に特化した募金を開始

◆ 2022年
● 奨学金給付のための資金の積み立て
2月の第68回代表幹事会で、2022年度の奨学金給付額150万円を予算計上することを決めました。そして2023年から10年間毎年150万円の給付が継続できるよう1,500万円の引当金を2022年度に計上することも決めました。

また上記の決定は6月に書面開催された2022年度総会においても承認を受けました。

◆ 2023年
● 新規基金の検討開始
 5月の第72回代表幹事会で新規基金を設立しようという提案がなされました。
・発足  2024 年 4 月から
・目的  在校生に対するたゆまぬ支援
・名称  目的に相応しい名前を考案
・事業  奨学金給付、館山寮での臨海教室支援、部活動支援、留学支援、キャリアガイダンス実施、進路部通信合冊作成援助、図書購入補助など
・基金 原資は奨学金給付用に積み上げた 1,500 万円を引当
・募金  趣旨に賛同する会員からの寄付を継続的に募る
・趣意書 役員会で検討し、詳細計画を提案
 この提案は7月に開催された2,023年度総会においても承認されました。

● 朝陽奨学金の給付規定の一部変更
 10月に給付規定の内、「保護者の世帯の年収が300万円未満とするとする」という規定が削除されました。これは経済情勢の変化に伴い、経済的に恵まれない生徒を規定することが年収のみでは困難になったためです。

 これからは生徒と学校がより綿密に話し合いをして、困窮の度合いを判定することになります。

◆ 2024年
● 新基金の名称等の決定
 3月に行われた第74回代表幹事会で新基金の名称等が決まりました。
・名称    「あい奨学金」に因んで「あい基金」とする
・事業追加  母校校舎のトイレの近代化や老朽化した冷暖房装置の取り換え
・趣意書   「朝陽」73号に新基金募集開始を知らせる趣意書を同封